小さな菓子店petit chouette
フクロウが運ぶ、日常の小さな幸せ
伊藤美咲さん
petit chouetteは「小さな幸せを届けたい」という思いから生まれた菓子店です。国産素材を中心に、余計な添加物を使わないシンプルで安心できるお菓子を心がけています。お子さまから大人まで、家族みんなが笑顔になれるような素朴な味わいを大切にしており、季節ごとに変わる限定メニューや、地域のイベントに合わせたお菓子作りも楽しみのひとつです。
URL:InstagramMap:飲食
- 季節限定
- 国産素材
- マルシェ出店
Q.petit chouetteを始められたきっかけはなんだったのでしょうか。
きっかけは子どもなんです。
子どもが2人いまして、8年ほど前におやつを作り始めたことからお菓子作りに夢中になりました。そこから独学で学び、毎日のように作っては食べてもらって、いわば「お菓子生活」をしていたんです。
趣味が高じていくうちに、お店を持ちたいと自然に思うようになりました。
Q.お店の名前「petit chouette」には、どのような意味が込められているのでしょうか。
「petit chouette」はフランス語で「小さなフクロウ」という意味です。日本でもフランスでも白いフクロウは幸運の象徴で、幸せを運んでくれる鳥とされています。
その名前にあやかって「小さな幸せを届けられるように」という思いを込めました。


Q.その思いを広げるためにマルシェやイベントにも参加されているとのことですが、特に印象に残っている出店はありますか。
市内だけでなく市外のイベントにも出ていますが、あるときピーターパンをテーマにしたイベントに参加したことが特に印象的でした。
フック船長のフックやティンカーベルのモチーフを描いたアイシングクッキーを作ったんです。テーマに合わせたお菓子作りはとてもやりがいがあって、お客様に喜んでもらえたのが忘れられません。
これからも積極的にマルシェに参加したいと思っています。
Q.今の場所に店舗を建てられた理由はなんだったのでしょうか。
実は体があまり丈夫ではなく、定職に就くのが難しかったんです。
そこで、自分でできることはなにかと考えたときに、お菓子作りと絵を描くことが大好きだったので、小さな店舗なら1人でも続けていけるのではと思い、思い切って自宅の横にお店を建てました。

Q.体調と向き合いながらもお店を開かれたのですね。お客様からいただいた言葉で特に印象に残っているものはありますか?
常連のお客様が「妹の子どもが朝ごはんを食べなくて困っていたけれど、petit chouetteのパウンドケーキだけは必ず食べるんです」とお話ししてくださったんです。
自分も子どもにお菓子を作っていたところから始まったので、お子さんが喜んで食べてくれることは本当に嬉しく、やりがいを感じる瞬間でした。
Q.お菓子を作る上で、大切にしていることはなんでしょうか。
なるべく国産素材を使うこと、そしてシンプルな味付けにすることを大切にしています。
食品添加物は極力使わず、お子様でも安心して食べられるお菓子を提供したいという思いで取り組んでいます。

Q.季節限定の商品などもあると伺いましたが、どのように新しいメニューを生み出しているのでしょうか。
インスピレーションは思いつきから始まることが多いです。「この組み合わせなら合うかも?」と思ったら試作してみて、合わなければ別の工夫を重ねます。
家族やお客様に試していただいて意見を取り入れながら完成させていくんです。
中には販売までに何ヶ月もかかるものもあって、クリームショコラは完成までに10か月ほど研究しました。
Q.その努力の結晶である商品の中で、特に人気の高いものはどれですか。
1番人気はクッキーです。シンプルなバタークッキーなのですが「1つ食べたら止まらない」とよく言われます。
次に人気なのはマドレーヌで、比較的お手頃価格なのも喜ばれています。そしてパウンドケーキも根強い人気があります。
いずれも素朴ながら何度も食べたくなるお菓子を目指しています。
Q.シンプルだからこそ何度でも食べたくなるお菓子なのですね。最後に、この記事を読んでpetit chouetteに興味を持った方へ、メッセージをお願いします。
私自身が素材からこだわり抜き、何度も試作と失敗を繰り返してやっと商品化したお菓子ばかりです。
肩ひじ張らずに気軽に立ち寄っていただき、素朴な味わいを体験していただけたら嬉しいです。
伊藤美咲さん、本日は素晴らしいお話をありがとうございました!