コワーキング・コミュニティスペースみちくさ

Q.これまでのご経歴について教えてください。また、なぜ鹿嶋を選ばれたのでしょうか？

私は福島県出身で、高校卒業後に千葉へ進学し、その後成田空港で勤務していました。地域に根ざした仕事がしたいと思い、地域おこし協力隊に参加することを決めました。

鹿嶋を選んだ理由は海のある生活に憧れていたことと、実際に訪れた際に地域の方々が温かく、定住を前提とした活動をする上でみなさん優しく「恩返しをしたい」と思ったからです。

Q.地域おこし協力隊を経験された中で、鹿嶋に「人が集まる場所が少ない」と感じたことが起業のきっかけになったそうですね。具体的にはどのような課題があったのでしょうか？

イベントを開いたり、何か新しいことを始めようとする人にとって「試しに使える場所」が少ないと感じました。
例えば公民館や飲食店はありますが、気軽に作戦会議をしたり、ちょっとしたお試し営業ができる場所がほとんどなかったんです。

スタバなどのカフェもありますが、それではまた違う雰囲気になってしまう。
地域の人同士が気軽に集まり、話し合ったり、新しいアイデアを試せる場所が必要だと思ったのが「みちくさ」をつくるきっかけになりました。

Q.利用形態としては「ドロップイン」「月額会員」「貸切」などがあるとのことですが、特に工夫されている点はありますか？

月額会員については「毎月固定の料金が発生する仕組み」にはしていません。
例えば、今月はあまり利用しないから安くして、来月は仕事が増えそうだから月額で利用する、といったフレキシブルな使い方ができるようにしています。

また貸切利用ではイベントのサポートも行っていて「初めてイベントを開くので不安」という方には、企画段階から相談に乗ることもあります。

Q.イベントのサポートまでされているのですね！過去にはどのようなイベントが開催されましたか？

例えば「トークイベント」や「送別会」、さらには「コーヒーの入れ方講座」など、さまざまなイベントが開かれています。

特に印象的だったのは、あるアーティストの方が「鹿嶋には美術館がないけれど、作品を発表し、感想を言い合える場が欲しい」という思いで開催したアートイベントです。
その方は最初とても緊張していたのですが、回を重ねるごとに自信をつけ、今ではさらに大きなイベントを企画するまでになっています。

Q.「みちくさ」は地域に貢献する活動もされているとのことですが、具体的にはどのような取り組みをされていますか？

地域の作家さんやアーティストの方に個展を開ける場として活用していただいたり、市のまちづくりチームと協力して「鹿嶋の未来を語る場」を月1回ほど開催しています。
このイベントでは、高校生から60代の方まで幅広い世代が参加し「こんなまちになったらいいな」という意見交換をしたり、レゴブロックを使ったアイデアワークショップを行っています。

松崎 侑奈さん、本日は素晴らしいお話をありがとうございました！