相談支援事業支所アスクレマ

相談支援事業支所アスクレマ

地域の皆さまに寄り添い、指先から心を元気に。明日へつながる福祉の力。

栗林克典さん

地域に密着した福祉支援を提供し、利用者1人ひとりの生活をより良くするために、心のケアと実用的な支援を大切にしています。「明日へつながる」という理念のもと、福祉ネイルを通じて日々の生活に彩りを加え、指先から元気と笑顔を届けることを目指しています。
私たちは、利用者さん1人ひとりが「主役」として尊重され、共に歩んでいけるよう、心を込めたサポートを行っています。

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Q.福祉ネイルと相談支援事業を始めるきっかけとなった経験についてお聞きしたいのですが、特にどのような思いからこの事業を立ち上げたのでしょうか?

私が福祉の業界に入ったのは、長年、人と関わる仕事がしたいと思っていたからです。
病院でソーシャルワーカーとして患者さんとご家族に寄り添い、退院後の支援を行っていました。しかし入職して5年目くらいから、病院という組織での仕事はどうしても患者さんが来なければ進まない、受け身な部分が多かったと感じるようになっていったんです。

その中で、地域にいる在宅の方々にもっと手を差し伸べることができたら、という思いが強くなりました。地域に住んでいるけれども病院にかからずに生活している方々が、支援を必要としているのではないかと思うようになって。

ですが、その中で何ができるのか1人で考えるのは難しく、コロナ前に妻とともに「なにか自分たちでできることはないか?」と話し合い始めました。そうして、私がこれまで培った福祉の知識や経験を活かした、福祉ネイルという新しい形での地域貢献にたどり着きました。
ネイルを通じて心も癒される、そんなサービスを提供できることが自分にとって大きなやりがいになります。
相談支援事業もその流れで、地域の人々に寄り添いたいという強い思いから立ち上げました。

Q.実際に提供されている福祉ネイルについて、どのようなケアを行っているのでしょうか?

福祉ネイルの特徴は、一般的なネイルサロンのように完璧に仕上げるわけではなく、その方々にとって必要なケアを提供することを重視しています。
特に高齢者や障がいのある方々、肌が弱い方々へのケアは慎重に行います。爪を磨くことや軽い保湿ケアを行い、見た目をきれいにするだけでなく、心地よい時間を提供することを大切にしています。

例えば、高齢の方々に対しては、強い圧をかけないように、手作業で優しくケアするのが大事です。ネイルをする際には、爪の健康を守るために、爪に負担をかけないよう細心の注意を払っています。
加えて、甘皮処理や皮膚を切ることは一切せず、機械ではなく手作業を中心に行うので、より安全に施術を受けていただけます。

爪を綺麗にすることは、ただの美容だけでなく、その人の心のケアにもつながります。手や爪をきれいにすることで、自己肯定感が高まり、気持ちも明るくなっていただければと思っているんです。

Q.福祉ネイルを通じて、お客様からどのような反応がありましたか?

最初は緊張していたり恥ずかしそうにしていたお客様も、施術を始めると驚くほど喜んでいただけることが多いです。
特に色を塗ると、初めての体験に驚き、そして喜びの表情が見られることが印象的です。普段爪の先を意識することが少ない方でも「こんなにきれいになったんだ!」と感動していただけます。爪を磨いたり、ちょっとした色をのせるだけでも、見た目が華やかになり、気分が上がるんです。

また、男性の方も爪を磨くだけでキラキラとした光沢が出て、「わー!」と喜んでいただけることも多いです。爪がきれいになったことに気づき、嬉しそうに手を見せてくれたり、「自分の手にこんなに綺麗になるものがあるんだ!」と驚かれることもあります。
そういった反応を見ていると、ネイルが単なる美容にとどまらず、その方の気分を大きく変える力を持っていると実感します。

Q.相談支援事業を立ち上げてから、地域支援においてどのような点に特に注力しているのでしょうか?

地域支援を行う上で、私が特に注力しているのは「個別対応」と「地域密着」の2つです。
まず、「個別対応」は利用者さん1人1人がどんな背景を持っているのかをしっかりと理解し、その方のニーズに合った支援を行うことです。それぞれのライフスタイルや生活のリズムに合わせた支援をすることで、その方が自分らしく生活できるようサポートします。

次に「地域密着」の点では、地域の中でのネットワークづくりを大切にしています。
地域の福祉事業者と協力し、必要なリソースをうまく活用できるようにすることが、支援の質を高めるために非常に重要です。私が支援するだけではなく、地域全体でその方を支えることができる体制を作っていきたいと思っています。
地域に根差した支援を提供することで、利用者さんも安心して生活を送れるようになると信じています。

Q.地域支援事業を行う上で、地域の方々や他事業者とどのような関係を築いていきたいとお考えですか?

私は、地域の方々と「顔の見える関係」を築くことが非常に重要だと考えています。
地域支援事業はただのサービス提供ではなく、信頼関係を築くことが必要です。そのため、地域の方々にとって「困った時にまず相談したい」と思っていただける存在になることを目指しています。

そのためには利用者さんだけでなく、地域の他の事業者さんとも積極的に関わり合い、お互いに支援できる体制を作っていきたいです。
顔を合わせて話すことで、信頼関係が深まり、地域全体で支え合う力を育んでいけるんです。こうした関係性が、地域の福祉をより強化するために重要だと感じています。

Q.「アスクレマ」の名前に込めた思いについてお聞かせいただけますか?

「アス」は「明日へつながる」という意味で、ネイルケアを通じて、今日を大切にし明日への前向きな気持ちを持てるようにという願いが込められています。
また、「クレマチス」の花言葉「精神の美」にも触発されました。小さなきっかけで気持ちが変わり、前向きに進んでいける力を感じてもらえたらと思っています。
この名前は、希望と前向きなエネルギーを届ける場所でありたいという思いを象徴しています。

Q.「心と心でつながれる場を目指す」とおっしゃっていましたが、そのために意識していることはありますか?

心と心でつながるためには、まず「共感」が非常に大切です。
私は、自分の過去の経験や出来事を通じて、利用者さんの気持ちに寄り添うことを意識しています。過去の経験や失敗を振り返りながら相手の話を聞くことで、より深い共感を示せるので、相手の気持ちが軽くなり信頼関係が生まれます。

また距離感も大事にしていて、近すぎず遠すぎず、相手が心地よいと感じる距離を意識しています。相手が自分の気持ちを安心して話せるような環境を作ることが、「心と心でつながる場」を作る第一歩だと思っています。

Q.最後に、地域の皆さんへメッセージをお願いします。

私は、誠実に対応することを1番大切にしています。
私が提供できることは限られているかもしれませんが、どんな小さな相談でも気兼ねなくお話しいただければ、必ずお力になれることがあると思います。
皆さんが抱えている問題や不安を少しでも解消できるよう、心を込めてサポートさせていただきます。
これからも地域の皆様と共に歩んでいきたいと考えていますので、なにかあれば、どうぞ気軽にご連絡ください。

栗林克典さん、本日は素晴らしいお話をありがとうございました!

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