レストラン野口

50年守り続けた、変わらぬ味とぬくもり
店主
50年という時間をかけて、地域の人たちに育てられてきたお店です。創業以来変わらない味を守り続け、あらゆるお客様の「日常の一部」としてあり続けたいと願っています。
名物の「野口カツ」を筆頭に、ボリューム・味・値段のバランスも大切にしながら「気軽に立ち寄れて、しっかりおいしい」、そんな当たり前のことを丁寧に続けていくことこそが、これから先の目標です。
URL:InstagramMap:飲食
- 野口カツ
- 秘伝のタレ
- ボリューム満点
Q.長年お店を続けてこられた中で、特に「これが支えになった」と感じる要素は何でしょうか?
「変わらないこと」だと思いますね。
うちの店の創業は両親の代になりますが、メニューも味も大きく変えずに守ってきたこと、それがきっとお客様にとっても安心感につながっていたのかなと思います。
特に看板メニューの「野口カツ」は、本当に昔からの味を守り続けているんです。
流行りに左右されず、「あの味を食べに行こう」って思っていただけるのが、続けている理由だと思います。
Q.「野口カツ」はどんな経緯で生まれたメニューなんでしょうか?
実は「野口カツ」は、創業者である父の甥っ子がこちらで働いていた時に提案してくれたメニューなんです。
キャベツやニラ、にんにくがたっぷり入った餃子のような具材を豚肉で巻いて揚げた、ちょっと変わったカツなんですよ。
父が「じゃあやってみようか」ってなって生まれたのが始まりです。それから50年近く、ずっと看板メニューとして残り続けています。


Q.ご家族の中で提案されたアイディアが看板メニューになっているとは素敵です。
「野口カツ」のおいしさのポイントや、こだわりのタレについても教えてください。
タレはうちの秘伝ですね。オレンジ色のタレで、オーロラソースみたいってよく言われます。
玉ねぎなどの野菜が入った酸味のある味で、揚げ物にさっぱりとしたアクセントを加えてくれるんです。
タレは50年間レシピを変えずに作っていて、お客様から「このタレだけでも売って欲しい」と言われるほどです。
実際に、今その販売も検討中なんですよ。
Q.お客様からの印象的な言葉などはありますか?
1番多いのは「めっちゃおいしかった!」っていう声ですね。
昨日も、レジで帰り際に男性のお客様が「本当においしかったです」って笑顔で言ってくれて、そういう一言が何より嬉しいですし、自分たちの料理が届いているんだなと実感します。
初めてのお客様も、常連の方も、あの味を楽しみに来てくれるのが本当にありがたいです。

Q.もう1つの人気メニュー「ハンバーグ」についても詳しく教えてください。
ハンバーグも本当に人気です。野口カツの次に頼まれることが多いと思います。
チーズかおろしが選べるんですけど、どちらもファンが多いです。
うちは「何を頼んでもハズレがない」って言ってくださる方が多くて、自分自身もその日の気分であれこれ試してるくらいです。
ナポリタンも、昔ながらの鉄のフライパンで仕上げてるから、香ばしくてクセになる味なんですよ。
Q.季節限定や新メニューは出されていないとのことですが、その理由はどういったところにありますか?
そうなんです。新メニューは基本的に出していません。
昔からの味を守るっていうのがうちのスタイルなので、逆に、材料の仕入れ状況によって、メニューをお休みすることはあります。
例えば、今はイカが手に入りにくいので、イカフライはやめているんですよね。「変えないこと」を大事にしてるので、あえて新しいことはしていません。

Q.店内の雰囲気づくりなど、お客様が入りやすいように工夫している点はありますか?
うちは2階にあるお店なので、初めての方はちょっと入りづらいかもしれません。でも「ずっと気になってたんです」と言って上がってきてくださるお客様が多いんですよ。
女性ひとりでも入って来られますし、帰り際には「入ってよかった」と言ってくださるんです。年配の方も「ハーハーしながら上がってきたよ」って言いながら、また来てくれます。
やっぱり気になるお店って、入りにくくても人は来てくれるんですよね。
Q.地域とのつながりという点では、どういった活動をされていますか?
地元の商工会さんが出している冊子などに載せていただくことはありますが、実際にイベントなどに出店するのは難しいんです。
人手の問題もありますし、お店を閉めてまで外に出るのはなかなか厳しいです。
でも、鹿島アントラーズの試合の日にはサポーターさんが来てくれたり、常連さんが試合前に食事してくれたりと、地域とのつながりは日々感じています。
Q.「レストラン野口」を今後どんな風にしていきたいと考えていますか?
これは店長に聞いたほうがいいかもですが(笑)、やっぱり「変わらずあり続けること」かなと思います。
特別なことはしなくても、いつも通りの味、いつも通りの雰囲気で、変わらずお客様が足を運んでくれるお店。それが一番嬉しいですし、続ける意味があると思います。
店主、本日は素晴らしいお話をありがとうございました!