ペスカッペ+

神栖にある、体に優しいイタリアン
糸川さん
神栖の地で「昼も夜も気軽に立ち寄れる」イタリアンレストランとして、体に優しい料理を追求しています。添加物を極力使わず、すべて手作りで提供する料理には、お客様へのまっすぐな思いが込められています。地元とのつながりを大切にし、誰もが安心して利用できる、そんなお店づくりを心がけています。
URL:InstagramMap:飲食
- 体に優しい
- 手作り
- 無添加
Q.まず、ペスカッペを開業されたきっかけについて教えてください。
もともとは工場に勤務していたのですが、実家が自営業ということもあり、将来的に実家を継ぐかどうか迷っていました。ただ、親からも「これからの時代は、家業を継ぐというより、新しいことに挑戦してみたらいいのではないか。」と言われ、自分でなにかをやってみたいという気持ちが強くなっていきました。
そこで、以前から興味のあった飲食業界に飛び込みました。地元の飲食店で2年間働いたあと、東京や千葉のイタリアンレストランで5〜6年修行し、その経験をもとに地元でお店を始めました。
Q.「ペスカッペ」という店名にはどのような意味が込められているのですか?
店名の「ペスカッペ」は、イタリア語の「ペスカ=桃」と、妻の名前「ももこ」から名付けられた造語のようなもので、仲間うちのあだ名のような意味合いもあります。
最初は神栖市内の別の場所で「ペスカッペ」として営業していましたが、現在の場所に移転し、「クッチーナ・イタリアーナ・ペスカッペ」として再スタート。
さらにコロナ禍でケーキの販売も始めたことで、「ペスカッペ+(プラス)」となりました。お店の形や思いが変わるたびに名前も進化しています。


Q.お店の名前の変遷にもオーナーの思いや時代の流れが反映されているのですね。コンセプトについての思いも教えてください。
うちのコンセプトは、「体に優しいイタリアン」というものです。基本的に、体に優しい=できるだけ添加物を使わないという考え方でやっています。添加物が悪いとは思っていませんが、家庭でも安心して食べられるようなものを意識して、可能な限り手作りにこだわっています。
たとえば生ハムは、国内で無添加に近い形で作っている生産者さんのものを使ったり、ソーセージやドリンク(コーラやジンジャーエール、バナナジュース、梅ソーダ)まで全て自家製で、ガムシロップまできび糖で作っています。
子どもでも安心して口にできるものを提供したいという思いがあります。
Q.こだわりの料理やドリンクを開発する際、どのようにメニューを考案しているのでしょうか?
新しいメニューを作るときは、スタッフと一緒に休みの日に試作して、みんなで試食しながら意見を出し合っています。
たとえば空豆と生ハムのパスタは、空豆だけだと物足りないけれど、塩気のある生ハムやクリーミーなマスカルポーネを合わせることでおいしくなる、と感じて作った1品です。直感と経験をもとに、「食べてみたい」と思えるような料理を目指しています。

Q.直感とチームでの試食を重ねているからこそ、魅力的な料理が生まれているのですね。特に人気のメニューにはどのようなものがありますか?
1番人気はパスタですね。種類も豊富で、リピーターが多いです。
あとは意外とステーキも人気で、「焼き方が絶妙」と褒めていただくことが多いです。焼き方に関しては特別なことをしているわけではなく、素材の状態を見て、ちょうどいい引き上げのタイミングを感覚で見極めています。
長年の経験が活きている部分かもしれません。
Q.感覚と経験に裏打ちされた料理づくりが評価されているのですね。お店づくりにおいて意識した点を教えてください。
お店の内装は、ナチュラルで非日常感を少し感じられるように、というテーマでデザイナーさんと一緒に作り上げました。
スタイリッシュすぎず、親しみやすさも大事にしています。テラス席は後から自分たちで作り足して、ゆったりとした時間を過ごせるようにしています。
昼は明るく、夜は少しムーディーな雰囲気に変わるように照明なども工夫しています。

Q.地元・神栖でお店を構えた理由と、地域の方々との関わりについても教えてください。
最初から地元でお店を開きたいという気持ちがありました。ここで生まれ育ったので、地域に恩返しができたらと思っていたんです。
お客様から「おいしかったよ」と言ってもらえる瞬間が1番嬉しいですし、お店として地域とのつながりも大切にしています。
今は出店の条件などもあり頻繁には出ていませんが、楽しそうなイベントがあれば参加したい気持ちもあります。
Q.企業向けや団体向けに「特別プラン」も用意されているとのことですが、どんな背景があるのでしょうか?
この辺りは企業が多いので、そういったお客様からのニーズがきっかけです。電話で予約をいただければ、コース内容や予算に応じたプランを用意できます。
最大40名ほどの団体も対応可能ですし、柔軟に対応することで、より多くの方に使っていただける店でありたいと思っています。
Q.今後、ペスカッペとして挑戦したいことや、将来的なビジョンがあれば教えてください。
現状は、無理せずにできることを丁寧に続けていきたいというのが正直なところです。
将来的には、今のお店を貸店舗として運用し、自宅の一角に小さなキッチンを作って、1人でできる規模のお店をやりたいと思っています。
肩肘張らずに、でもしっかりと「おいしい」と感じてもらえる料理を提供しながら、これからは自分の時間も大切にしていきたいですね。
Q.これまで全力で走ってこられたからこそ、次のステップとしての「スローライフ」も素敵な選択ですね。最後に、これからペスカッペを訪れる初めてのお客様へ、一言お願いします。
肩肘張らずに、気軽に来ていただければと思います。普段使いにも、ちょっと特別な日にも、ふらっと立ち寄れるようなお店を目指しています。
よろしくお願いします。
糸川さん、本日は素晴らしいお話をありがとうございました!