串揚げと鶏だしおでん 串たろう

「ありがとう」が聞きたくて、今日も揚げてます
やよいさん
神栖横丁の中でも「適度に適当」を大切にした、肩肘張らずに楽しめる串揚げとおでんの店です。目の前で揚げられるサクサクの串揚げ、鶏だしが染みるおでん。奇をてらわず、ただ真っ直ぐに「おいしい」を届けたい。
カウンター越しに生まれる会話、隣同士で自然と生まれる交流も、この店の味のひとつ。誰かに紹介したくなるような、またふらっと戻りたくなるような、そんな「第二の我が家」のような存在を目指しています。
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Q.「串たろう」さんは目の前で調理するオープンスタイルですが、その環境下で特に意識していることはありますか?
そうですね、やっぱりオープンな場なので、手洗いや衛生面には常に気をつけています。
あとは料理そのものというよりも、揚げた後のお客様の表情をよく見ているんです。
「おいしいね」って思ってもらえるかどうか、それが一番の判断基準ですね。自分が作ったもので人が笑顔になるって、それだけで十分報われる気がします。
Q.油や衣など、素材面でのこだわりがあれば教えてください。
油には特にこだわっていて、「ジュンコオイル」という高級な油を使っています。
これがとにかくサラサラしていて、まったく胸焼けしないので、初めて食べた方は、軽くてびっくりすると思いますよ。
年配のお客様でも何本もペロリと食べられるくらいで、ありがたいことに「こんな串揚げ初めて」と言われることもあります。


Q.串揚げのなかで、特に人気のネタを3つ教えてください。
まずは「もも肉大葉」、これは一番人気ですね。鶏ももに大葉を巻いて揚げていて、シンプルだけどすごく香りがいいです。
あとは「紅生姜」や「豚カツ」も根強い人気があります。王道なんですけど、自家製のソースや岩塩で味わっていただくと、それぞれ違う顔を見せてくれるんですよ。
Q.塩やソースを使い分けることで味の幅が広がるんですね。創作メニューや季節限定の串などはありますか?
はい、今の時期だと「新玉ねぎ」や「アスパラ」など旬の野菜を使った串を出しています。
変わり種で言うと「あんこマスカルポーネ」ですね。あんことマスカルポーネチーズを春巻きの皮で包んで揚げてるんですけど、甘党の方には大人気です。
1度食べるとまた頼みたくなるみたいで、よくリピートされています。

Q.デザート系の串もあるとは驚きました。そんな自由なスタイルがあるからこそ、串揚げを1本から頼めることの意味が大きいように思います。その点についてはどう考えていますか?
そうですね、1本から気軽に頼めることで、お客様自身が「今日はこれ」「次はあれ」と、好みの発見をしてもらえるのが楽しいんじゃないかなと思います。
会話のきっかけにもなりますし、自由に選べるというのは、私が一番大事にしている「居心地の良さ」にもつながっていると思っています。
Q.神栖横丁という場所で営業することの面白さや難しさはどういったところにあるのでしょうか?
面白さで言えば、やっぱり距離感が近いことですね。お客様とも、他のお店の方とも、自然とつながりが生まれるんです。
逆に言えば、隠しごとができない、常に見られている環境なので、気は抜けないですね。でもそのオープンさこそが魅力でもあるし、やりがいでもあると思っています。

Q.お客様との印象的なエピソードはありますか?
例えば車好きのお客様同士が初対面なのに盛り上がっていたり、ワンオペで対応しきれないときの待ち時間に、自然と話しはじめて仲良くなってくれたりしていましたね。
そういう場面を見ると本当に助かりますし、嬉しいです。
お客様が自発的に楽しんでくれる、それがこの場所の最大の魅力かもしれません。
Q.これまでで1番心に残っているお客様の言葉は何ですか?
「神栖に来る理由は横丁」って言ってくださる方がいて、それが1番心に残っています。
あとはやっぱり「ありがとう」「また来るね」って言ってもらえると、それだけで嬉しいです。
料理がおいしいのは当然として、言葉をかけてもらえるって実はすごく難しい。だからこそ、そのひとことが深く響くんですよ。
Q.その「ありがとう」のひとことにたどりつくために、日々意識している心配りとはどんなことでしょう?
特別なことではなくて、例えば手が汚れていたら新しいおしぼりを出すとか、酔っ払ってきたお客様にさりげなくお水を出すとか、ほんの些細な気配りの積み重ねです。
それがまた来たいと思ってもらえる理由になるんじゃないかなと思っています。結局、小さなタネをまき続けて、そこから繋がりが生まれていくんですよね。
Q.最後に、初めて「串たろう」を訪れる方へ、楽しみ方のコツがあれば教えてください。
うちには決まったコースもルールもありません。好きなものを、好きな順番で、好きなだけ食べてください。それが1番の楽しみ方です。
私も適度に適当な感じでやっているので、気軽に話しかけてくれて大丈夫です。
頑張りすぎず、ゆるく楽しんでいってもらえると嬉しいですね。

やよいさん、本日は素晴らしいお話をありがとうございました!