蔵café氷菓ふわり

四季を味わう、かき氷の時間
美香さん
潮来の静かな街並みに佇む、天然氷のかき氷専門店です。誰にでも読めて、親しみのある「ふわり」という店名には、その名の通り、やわらかく口どける氷の軽やかさが込められています。
夏だけじゃなく、1年を通して楽しめるかき氷を、気負わず、ふらっと楽しんでもらえたら。そんな思いで、今日もゆるやかに営業しています。
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- 天然氷
- 季節のフルーツ
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Q.店名に「ふわり」という名前を選ばれた背景には、どのような思いがあったのでしょうか?
難しく考えたわけではないのですが、誰にでも読めて、やわらかく優しいイメージが伝わるような名前を考えました。
かき氷の口どけの印象そのものが「ふわり」としているので、そのまま店名に採用したんです。
漢字や英語だとおしゃれすぎて伝わりにくい気がして、ひらがながぴったりだと思いました。
Q.天然氷にこだわるようになったのはなぜですか?
もともとかき氷自体が好きで、よく行くお店でも天然氷を使っていたことがきっかけです。
純氷もおいしいんですが、天然氷の1口目の口どけの違いは明確で、自然の中でじっくり作られた氷はふわっとしていて、軽さも全然違うんです。
最初に食べた瞬間の感動をお客様にも味わってほしいと思いました。


Q.その1口目の感動を届けるために、かき氷の削り方やシロップのかけ方にも工夫されているそうですね。どんな点に気を配っていらっしゃいますか?
氷は湿度にとても敏感なので、季節によって削り方を変えています。
乾燥している時期は氷が軽く横に流れていくし、湿度が高いと下にストンと落ちてしまう。
だから削る厚さや力加減、シロップをかけるタイミングまで全部調整しています。天然氷はおいしいからこそ、シロップをかけすぎないようにも気をつけています。
Q.シロップも季節ごとに手作りされているとのことですが、具体的にどんな食材を使われているのですか?
基本的にはその季節に旬を迎えるフルーツを使っています。いちごや柿、栗、かぼちゃなど…どれも鮮度のある状態で手に入れたものから仕込みます。
夏は夏の、冬は冬の素材で。
1年中通して出しているのは「あずき」くらいですね。前職が和菓子屋さんだったので、その経験を活かして素材にこだわっています。

Q.旬の素材を活かした新作も多いとのことでしたが、どのようにメニューのインスピレーションを得ているのでしょうか?
和菓子やケーキ屋さんからヒントをもらうことが多いです。
たとえば和菓子の上品な甘さや、ケーキの組み合わせ方から「こういうシロップにしてみようかな」と思いついたりします。
SNSで目にしたお菓子を見て「これをかき氷にできないかな?」と考えるのが楽しいんです。
かき氷ってスイーツの延長線上にあると思ってます。
Q.そういった新しい提案もありつつ、人気メニューとしてはやはり定番が強いですか?
そうですね。夏だけ召し上がる方は「いちご」や「あずき」といった定番を選ばれることが多いです。
よく通ってくださる方は新作にチャレンジしてくださる方が多いですね。中でも「酒粕」は愛友酒造さんのものを使っていて、上品で淡い甘さが人気です。

Q.定番から変わり種まで幅広くある中で、ふわりさんが特に伝えたいことはなんでしょうか?
かき氷ってどうしても「夏だけの食べ物」ってイメージが強いと思うんですけど、旬の素材を使えばどの季節にも魅力がある、1年中楽しめるスイーツになるんです。
冬は栗やかぼちゃ、温かいうどんとのセットメニューもあって、体が温まった後に冷たいかき氷っていうのもおすすめなんです。
食材もシーンも変わることで、新しい楽しみ方が広がると思います。
Q.うどんとのセットまであるというのには驚きました。
店内の居心地のよさも含めて、空間づくりにもこだわりがありそうですね。
実は特別な設計をしたわけではなくて、できる範囲で自分たちで手を入れてるんです。
カフェ巡りが好きだったので、理想の雰囲気に近づけたくて、塗装をしたり雑貨を並べたり。窓が少ないので生花は難しいけど、ドライフラワーがこの建物の古さとよく合っています。
好きなものを並べたら、自然と「ふわり」の空間ができあがりました。
Q.そんな空間に惹かれて、遠方からのお客様も多いとのことですが、地域とのつながりはいかがでしょうか?
周囲のお店の方々と一緒に、年に2回マルシェを開催しています。すごく過疎化が進んだ地域なので、少しでも盛り上げられたらという気持ちで参加しています。
もともと私は鹿嶋出身なんですが、物件がなかなか見つからず、学生時代にバイトしていた潮来でご縁がつながって、今の場所で始めることになりました。
Q.最後に、開店から3周年を迎える今、お客様に伝えたいメッセージをお願いします。
今年で丸3年になります。
冬の氷も安定してご提供できる準備が整っているので、ぜひ1年を通してかき氷を楽しんでいただけたらと思います。
季節ごとに食材も雰囲気も変わりますし、ふらっと気軽に、肩の力を抜いて来ていただけるとうれしいです。
– おすすめのかき氷2選 –
苺のかき氷と酒粕のかき氷をいただきました!
苺のかき氷は、旬の甘酸っぱい苺の風味がしっかり感じられて、ふわふわの天然氷との相性が抜群。見た目も華やかで、スイーツとしての満足度が高い一品です。
一方の酒粕のかき氷は、やさしい香りとまろやかな甘さが特徴的です。地元・愛友酒造さんの酒粕を使用しており、上品で奥行きのある味わいが楽しめます。
どちらも季節感があり、ふわりならではの丁寧な仕上がりがあります。
定番を楽しみたい方にも、新しい味に出会いたい方にもおすすめしたい2つのかき氷です!


美香さん、本日は素晴らしいお話をありがとうございました!