給前呉服店

Q.創業79年という長い歴史があるとのことですが、どのような思いで続けてこられたのでしょうか？

当店は、鹿島神宮のお膝元で長年にわたり地域の皆さまと共に歩んできました。創業は1946年、私で5代目になります。
お宮参り、七五三、成人式と、人生の大切な節目に着物を通して寄り添い、多くの方の思い出作りのお手伝いをさせていただいています。

最近では、ロケーション撮影やヘアメイク、着付けまでをワンストップで提供し、より便利にご利用いただけるようになりました。
着物文化を大切にしながら、これからもお客様に寄り添っていきたいと思っています。

Q.地域に根ざしたお店ということですが、鹿島神宮での撮影プランが人気と伺いました。どのような魅力があるのでしょうか？

鹿島神宮は、日本で「神宮」と名のつく神社の中でも特に歴史が古く、伊勢神宮・香取神宮と並び、格式の高い神社の1つです。
創建は1800年以上前ともいわれ、樹齢何百年もの大木が立ち並ぶ奥参道での撮影は、厳かで特別な雰囲気を演出してくれます。

特に成人式の振袖姿は神宮の歴史ある背景とよく合い、人生の門出にふさわしい1枚になります。撮影を通して、伝統とご家族の思いを大切にしたいと考えています。

Q.振袖の選定についてもこだわりがあると伺いましたが、どのような基準でお客様に提案されているのでしょうか？

振袖は、お嬢様やご家族の希望を伺いながら、肌の色や雰囲気に合わせたものを提案しています。
女性スタッフが会話をしながら、似合う色や柄をアドバイスさせていただいています。

最近の流行としては、アースカラーや大正ロマン風の柄が人気で、赤や白を基調にしたデザインが毎年安定した人気を誇ります。
また、帯や小物を変えることで現代風にアレンジした「ママ振（お母様の振袖を着る）」のご相談も増えています。

Q.「和装ドレス」というユニークな着こなしをされていると聞きました。どのようなものですか？

和装ドレスは、振袖を着付けの技術でドレス風にアレンジするスタイルです。
通常の振袖とは異なり、帯の結び方やシルエットを変えることで、まるでドレスを着ているかのような華やかさを演出できます。

当店では約800種類の振袖をご用意しており、そのすべてを和装ドレスに変えることが可能です。振袖とドレス、2パターンの写真を残せるので、前撮りで試してみる方が多いですね。
この技術は高度な着付け技術が必要で、対応できるお店は限られています。

Q.最後に、このインタビューを読んでくださった方へメッセージをお願いします。

着物は「着てこそ」その美しさが引き立つものです。当店では、振袖や七五三、成人式だけでなく、特別な日を和装で彩るお手伝いをしています。
着物を選ぶ時間も、着ている時間も、楽しく素敵な思い出にしていただけたらと思っています。

これからも地域の皆さまに必要とされるお店であり続けられるよう、精一杯お手伝いさせていただきます。
なにかご相談があれば、ぜひお気軽にお立ち寄りください。

給前さん、本日は素晴らしいお話をありがとうございました！