ILContadino(イルコンタディーノ)

「畑から食卓へ」旬の野菜と地元の恵みをシンプルに楽しめる、潮来の隠れ家イタリアン
オーナーシェフ
オーナー自らが育てた野菜や、地元の農家・生産者から仕入れた新鮮な食材を活かした料理をご提供しています。
広々とした落ち着いた空間で、ゆったりと食事を楽しめるのも当店の魅力。大切な人との時間を大事にしてほしい。そんな思いを込めて、お客様をお迎えしています。
「また来たい」と思ってもらえるような、温かいお店を目指しています。
URL:ホームページMap:飲食
- イタリアン
- 旬の食材
- 自家製
Q.潮来でお店をオープンすることになった経緯を教えてください。
もともとは東京でイタリア料理の仕事をしていましたが、妻の実家が潮来にあるので、子どもが高校に上がるタイミングでこちらに移りました。
その後は工場で働いていたんですが、子どもが大学生になり、少し手が離れたときに「自分の人生、このままでいいのかな」と考えるようになったんです。
ちょうどその頃、手首を痛めてしまい、力が入らなくなるくらい悪化してしまって……。
「このまま歳を重ねて、後悔するのは嫌だな」と思ったのが大きなきっかけですね。
祖母が残した畑や田んぼもあったので「ここで採れた野菜を使って料理ができたら面白いんじゃないか」と考えるようになり、お店を開く決意をしました。
たまたま良い物件が空いていたこともあって、すべてのタイミングがうまく重なったんだと思います。
Q.「Il Contadino(イル・コンタディーノ)」という店名には、どんな意味や思いが込められているのでしょうか?
「Il Contadino」はイタリア語で「農夫」という意味です。
僕自身が畑や田んぼをやっていること、お店で使う野菜もできるだけ自分で育てたものを使いたいという思いがあったので、この名前にしました。
イタリアンのお店ではありますが、ただの飲食店というよりも「自分が育てた食材を活かした料理を出す場所」にしたかったんです。
農業と料理の両方に関わっているからこそ、「農夫のイタリアン」という意味合いで、この名前がぴったりだなと思いました。


Q.お店の空間や料理でこだわっているポイントはなんでしょうか?
まず「ゆっくり過ごせる空間」であることを大事にしました。席を増やせばもっと多くのお客様をお迎えできますが、あえて20席に抑えています。
自分自身が狭い空間で食事をするのが苦手なので、お客様にもできるだけ広々とした空間で落ち着いて食事を楽しんでほしいと思っています。
料理のこだわりとしては「旬の食材をシンプルに調理する」ことです。
例えばスープ一つとっても、ごぼうや新玉ねぎなど時期によって異なる食材を使い、そのままのおいしさを感じてもらえるように作っています。
余計な手を加えすぎず、素材の味を活かすことを大切にしています。
Q.畑で採れた野菜も使われているとのことですが、特に珍しい食材にはどのようなものがありますか?
ビーツやウコギなどですね。ウコギは特に珍しいかもしれません。山形の方では庭の塀に植えられることが多く、春になると新芽を摘んで食べる文化があります。
ほんのり苦味があって、お浸しにすると春らしい味わいになります。
こうした珍しい野菜をお店で楽しんでもらえるのは、自分で畑をやっているからこそできることですね。
ただ、畑や田んぼの管理とお店の両立はなかなか大変なので、今後どのように効率よくやっていくかは課題です。

Q.地元の食材を積極的に取り入れているとのことですが、特にこだわっている食材はありますか?
できるだけ潮来のものを使いたいと思っています。
例えば、お肉は「鹿島豚」を仕入れています。海藻を食べさせて育てられている豚で、肉質が柔らかく、旨味がしっかりしているんです。
また山形にいる同級生がリンゴ農家をやっていて、そのリンゴを使ったジュースも提供しています。リンゴの自然な甘みを活かした、濃厚でおいしいジュースですね。
こうした地元や縁のある食材を大切にしながら、お客様に安心して召し上がっていただける料理を提供していきたいです。
Q.お客様に特におすすめしたいメニューを教えてください。
ランチなら「Bコース」ですね。前菜、サラダ、スープ、選べるパスタまたはピザ、デザート、ドリンクまでついているので、しっかり楽しめる内容になっています。
ディナーでは「牛ホホ肉の赤ワイン煮」が人気です。じっくり煮込んで、口の中でほろっと崩れるほど柔らかく仕上げています。特別な日の食事にもおすすめですよ。
また、「野菜のグリル」も好評です。季節ごとに使用する野菜が変わるので、その時々の旬の味を楽しんでいただけます。

Q.今後、新しく挑戦してみたいことはありますか?
将来的には「料理教室」をやってみたいと考えています。ただ料理の技術を教えるというよりも「料理の楽しさを知ってもらう場」にしたいですね。
例えば、塩ひとつとっても種類によって味が全然違うんです。しょっぱいだけでなく、ミネラルを感じたり、旨味を感じたり。
そういう基本的な違いを知るだけでも、普段の料理がもっと楽しくなると思うんです。
上下関係のない、気軽に参加できる教室にしたいので、お店が落ち着いたらぜひ実現させたいですね。
Q.最後に、お店を知ってくださった方に向けてメッセージをお願いします。
このお店は、特別な日だけでなく気軽に来てもらえる場所でありたいと思っています。お客様には、リラックスして食事を楽しんでもらいたいですね。
初めて来た方には「ちょっと入りづらいかな?」と思われることもあるようですが、来てみると「居心地がいい」「また来たい」と言っていただけることが多いです。
気負わず、ふらっと立ち寄ってみてください。おいしい料理と、ゆったりとした空間をご用意してお待ちしています。
– 春の味覚を楽しむ前菜と、新玉ねぎのスープ・リンゴジュースをいただきました! –
前菜にはセロリの葉や菜の花、ビーツなど、春を感じるお野菜がふんだんに使用されていました。1口ごとに異なる野菜の風味が広がり、にんじんやさつまいもの自然な甘さが際立っています。
続いていただいた新玉ねぎのスープは、驚くほどなめらかな口当たり。玉ねぎ本来の甘みがしっかりと引き出されており、素材の良さを存分に感じられる1品でした。
また、オーナーシェフいち推しの「まるご果樹園」さんの100%リンゴジュースも、想像以上の濃厚さ。
完熟したリンゴをそのまま頬張ったかのような甘みがあり、リンゴってこんなに甘いんだと感動しました。
どの1皿からも素材の持ち味を大切にされていることが伝わり、食材のおいしさを存分に楽しめるお料理でした。ありがとうございました!



オーナーシェフ、本日は素晴らしいお話をありがとうございました!