ホーリーガーデン

ホーリーガーデン

日常にそっと寄り添う、自分をいたわる蒸留という魔法。地域に広がるアロマの力

ほーりーさん

植物が持つ癒しの力をもっと身近に、もっと自分らしく取り入れてもらいたいと考えています。アロマの香りは、ただの芳香ではなく、記憶や感情、人生の一場面に寄り添うもの。蒸留という手法を通じて、香りを「つくる」楽しさ、そして「贈る」あたたかさを届けていきたい。
地元・潮来の植物や文化とも連携しながら、0歳から100歳まで、誰もが心豊かに過ごせる社会の一助となる活動を続けています。香りで地域を元気に。そんな未来を目指しています。


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  • 植物療法
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Q. 香りの力を本格的に意識されたのはどのような場面だったのでしょうか?

小さいころから植物や花に囲まれて育ってきましたが、本格的に香りの力を意識したのは、東日本大震災の時のボランティア活動がきっかけです。

被災地でアロマのハンドマッサージをしていたのですが、後日、その時使用していたアロマオイルの香りを嗅いだ瞬間、被災地で見た光景や感情が一気にフラッシュバックしてきて。
香りは、記憶や感情と結びついているんだと、身をもって体験しました。

それから「なぜ香りは人の心に作用するのか?」という問いが生まれて、アロマの世界にのめり込むようになったんです。

Q.そうした経験を踏まえて、どのような香りにたどり着いたのでしょうか?

男性や子どもにも、気軽に使ってもらえる香りを意識するようになりました。
アロマってどうしても女性向けのイメージが強いですが、私が出会った「森の香り」のアロマは、男性や子どもにも受け入れられやすい香りです。

ヒノキ、モミ、クロモジなど、日本の森から生まれた香りは自然で落ち着きがあって、嫌われにくいんです。特にクロモジは、最近では健康茶や薬用としても知られていますし、蒸留水としてもとても心地いい香りがします。
香りで癒される体験を、もっと身近に、もっと多くの人に届けたいという気持ちが強くなりました。

Q.蒸留に強く惹かれたのはなぜでしょうか?

蒸留って、まるで理科の実験のようなんです。
最初は専門的な機械がないとできないと思っていましたが、有田焼のお鍋を使った「キッチン蒸留」という手法に出会って、家庭でも簡単にできることに衝撃を受けました。

火にかけて30〜40分待つと、ほんのり香る蒸留水ができる。その時間も香りに包まれて、心が整っていくような時間なんです。
香りをつくる楽しさと、誰かのために届ける喜びを同時に味わえる。それが蒸留の魅力ですね。

Q.ご活動の中で、特に蒸留の力を実感したエピソードがあれば教えてください。

訪問看護の現場で食べることが難しくなった方に、好きだった香りや味を届けるために蒸留水を使ったことがあります。
チョコレートやコーヒー、みかんなど、その方が好んでいたものを蒸留して、香りのする水を少し口元に含ませたり、スポンジで口を清拭したり。

味としてはごくわずかでも、「好きなものを味わう時間」がご本人にもご家族にも喜ばれて、それがすごく印象に残っています。
蒸留って、ただの香りづけじゃなくて、人の感情や記憶にも寄り添える方法なんだなと感じました。

Q.堀内さんにとって、ハーブでの活動とはどのようなものですか?

自分で育てたハーブを自分の体や心のために使う。その一連の流れが、まるで自分をいたわる行為なんですよね。
「私が育てたハーブでわたしを育てる」と表現しています。

気分や体調に合わせてラベンダーやカモミールを選んで化粧水を作ったり、リラックスしたいときに香りを嗅いだり。
そういう風に、自分で手をかけた植物が自分を癒してくれるという感覚。自己肯定感にもつながる、すごく豊かな体験だと思います。

Q.地域とのつながりでは、どのような活動をされていますか?

潮来市を拠点に、ハーブボール作りのワークショップやイベント出展、ハーブの寄せ植え体験などを行っています。
ハーブボールは好きな香りのハーブを自分で詰めて、レンジで温めて、肩やお腹にあてるとじんわりと癒されるもの。みんなでわいわい作って、お持ち帰りして、家でも使える。そういった体験が、日々の癒しにつながればと思っています。

地域マルシェにも出展していて、香りを通じた地域とのつながりが少しずつ広がってきました。
目標は、香りで地域を元気にすることです。

Q.地域に根ざした活動の中で、「ナウシカの地下植物室を作る」という夢があるとのことでしたが、それはどんな空間にしたいと考えていますか?

ナウシカの地下植物室って、植物に囲まれた静かな空間で、自分を取り戻せるような場所じゃないですか。
私もそんな空間をつくって、植物の香りに包まれながら、瞑想したり、リラックスしたり、ただ静かに過ごす時間を持てたらいいなと考えています。

そこでは、上流体験やハーブの育成、植物療法のワークショップなどもできるような「癒しの拠点」にしたいと思っています。
情報発信の場としても活用して、地域と外をつなぐような場所にできたら嬉しいです。

Q.最後に、この記事を読んで「アロマや蒸留に興味がある」と感じた方に向けて、メッセージをお願いします。

蒸留は誰にでもできるし、とても楽しい体験です。
火にかけて30〜40分待つ時間の間に、部屋中に香りが広がって、自分自身が満たされていくような時間になります。そして、その香りを誰かにプレゼントすることで、さらに幸せが広がる。

まるでご飯をつくるように、誰かを思いながら蒸留する。それが私の考える、香りで地域を元気にするための第一歩です。
気負わず、キッチンでできる小さな自然との対話を、ぜひ一度楽しんでみてください。

ほーりーさん、本日は素晴らしいお話をありがとうございました!

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