ミヤモトレーシング

ミヤモトレーシング

あなたの鳩を結果に導く場所。一羽一羽に想いを託して

宮本義明さん

ミヤモトレーシングは、レース鳩の育成と調教を代行する委託鳩舎として誕生しました。
鳥類の中でも高い帰巣本能を持つ鳩たちの最大限の力を引き出すために、日々の健康管理と柔軟な飼育スタイルを大切にしています。ここではただ鳩を預かるだけではなく、委託者の「鳩への思い」を背負い、ともにレース上位を目指します。結果を一緒に喜び合える瞬間こそが、なによりのやりがいです。

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  • 鳩レース
  • 委託鳩舎
  • 大会入賞

Q.まずは、ミヤモトレーシングとして委託鳩舎をスタートされた背景についてお伺いできますか?

もともとは趣味で鳩を飼っていたのが始まりです。ただ、都市部では環境によって鳩を飼うことすら難しい現状があります。
レース鳩はレースに出てこそ意味がある存在なので、飼うことが難しい環境にいる方々の代わりにここの鳩舎で育てて、レースに出してあげようと委託鳩舎を始めました。

レースでは生後1ヶ月ほどの雛を預かり100日以内に慣らすことで、ここを自分の鳩舎だと認識させていきます。
レースは100キロ単位で、最長で北海道・稚内から帰ってくることもあります。条件が整えば、朝に放たれた鳩が夕方には戻ってくることもあるほど、高い帰巣本能を持っています。

Q.実際に印象に残っているレースやエピソードはありますか?

北は栃木から、南の方は静岡ぐらいまでの関東一円で行われる「1,000キロレース」ですね。これは北海道の稚内の手前にある潮海という海岸から関東に戻ってくる大型の長距離レースになります。
このレースで上位に入賞できたときはやはり特別な喜びがありました。関東の愛鳩家の多くがこのレースでの成績を目指して日々努力しています。

Q.1,000キロを飛ぶレースでの上位入賞は本当にすごいですね。なぜ茨城の神栖という地域でレース活動を続けているのでしょうか?

この地域はレース鳩にとって地理的に非常に有利な立地なんです。
海岸線が見通しよく、平坦で、しかも距離的にも無理がない。風の流れや地形も含めて、鳩が迷いにくいんですね。
その結果、神栖は上位に入賞しやすいレース展開になりやすいんです。なので、レースの実績を残したい人たちにとっては、魅力的な場所でもあると思います。

Q.育成面ではどのような工夫をされているのでしょうか?

最も大切にしているのは、やはり健康管理です。鳩は病気に弱い生き物なので、衛生面には特に気を配っています。
また私自身の育成スタイルとしては、あらかじめ決まった型のような管理方法にはこだわらず、毎日一羽一羽の様子を観察して、その日の状態に応じた柔軟な対応を心がけています。

そうした積み重ねの結果として、ありがたいことにレースでも良い成績を残せるようになり、委託を希望される方も年々増えています。
最近ではお待ちいただくこともあるほどで、鳩たちの頑張りが信頼につながっていると感じています。

Q.衛生管理や柔軟な対応で多くの信頼を得ているんですね。その中で、特に印象的だった委託者さんとのエピソードはありますか?

1,000キロレースではYouTubeでライブ配信を行っているのですが、上位入賞者には電話で直接結果を伝えるようにしています。すると皆さん、電話が来るかどうかをドキドキしながら見守っているんです。

中には「夫婦で抱き合って喜んだ」と泣きながらおっしゃってくださる方もいて、60〜70代の方が涙を流して喜んでくれる姿を見ると、こちらも胸が熱くなりますね。
鳩が帰ってくるその瞬間は、委託者さんにとっても私たちにとっても感動の時間なんです。

Q.その喜びの瞬間を支えるレースは、どのようなペースで開催されているのですか?

レースは春と秋の年2回のシーズンに分かれて開催されます。秋は9月下旬から訓練を開始して、11月ごろには400キロ程度までのレースがあります。

春は1,000キロレースを含む本格的なシーズンで、より過酷な戦いが続きます。
特に稚内からの「東日本稚内GN(グランドナショナル)レース」や「東日本CH(チャンピオン)レース」は大きな目標であり、W制覇を目指しています。

Q.今後の鳩レース業界の広がりについてはどのように感じておられますか?

残念ながら、日本ではレース人口が減少しています。東京オリンピックの頃に始めた方が今の主流なので、ほとんどが高齢化しています。
一方、ベルギーやオランダなどヨーロッパではいまだに盛んで、掛け事としての一面もあり、若い人も参入しやすい文化があるんです。

日本では賭け事はできないため伸び代が限られているのも事実ですが、YouTubeやSNSを活用して広めようとしてくださる方もいらっしゃいます。
ファミリー層や子ども世代にどう伝えるかが今後の課題ですね。

Q.最後に、鳩レースに興味を持っている方へメッセージをお願いします。

鳩が遠くから戻ってくるあの瞬間の感動は、言葉では表せないものがあります。
自分自身、命が続く限り鳩レースを続けていくつもりですし、興味のある方がいれば、どなたでも気軽に声をかけていただきたいです。
形が変わっても、鳩と人の絆が続いていく場として、この鳩舎を開いていけたら嬉しいです。

宮本義明さん、本日は素晴らしいお話をありがとうございました!

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