いろは

いろはと言ったら魚でしょ
中根さん
鹿島港と豊洲市場という2つの拠点から仕入れた、新鮮で命のある魚を届けることを大切にしています。生きた魚をその場で選んでもらい、目の前でさばくというスタイルは、お客様に鮮度だけでなく命の重みを感じてもらうためのものです。
居酒屋としての活気と、個室のくつろぎ。料理だけでなく空間やサービスにも思いを込め、地元に根ざしながら、新しい魚文化を創っていきます。
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- ハマグリ
- 活魚
- 地産地消
Q.「酒膳 いろは」さんの、お店の成り立ちについて教えていただけますか?
「酒膳 いろは」は、妻の実家がこの地域にあったことがきっかけで始めたお店です。
潮来で飲食店を経営していた妻の実家と、地元の魚を活かしたお店を作りたいという思いから、鹿島港の魚や豊洲市場の厳選食材を組み合わせた、地産地消がテーマの居酒屋を開くことになりました。
まっさらなところから始めたので、名前は「いろはにほへと」から取った「いろは」、一から始めるという意味を込めています。
Q.鹿島港の魚や豊洲市場の厳選食材ということですが、仕入れにはどのようなこだわりがあるのでしょうか?
鹿島港では9割が生きたまま水揚げされる魚で、それを直接仕入れて、店内の水槽で管理しています。お客様には、その水槽から魚を選んでいただくこともできます。生きたまま仕入れることで、魚の質が全く違いますよ。
豊洲市場からは、マグロやウニ、貝類など、鹿島では手に入りにくい食材を仕入れており、バリエーション豊かなメニュー作りに役立っています。


Q.お料理において、鮮度や味を引き出すために工夫されている点はありますか?
1番のこだわりは「目の前で魚を選んでもらい、その場でさばく」ことです。
例えば、伊勢海老を水槽から出して、サイズを確認してもらい、その場で調理します。テーブルに届くときにまだ魚が動いていることもあるくらい鮮度が抜群です。
このパフォーマンスを楽しみにされるお客様も多く、遠方から来られる方には特に喜ばれています。
Q.看板メニューについても教えてください。
「鹿島灘のハマグリ」が1番の名物です。粒がとにかく大きく、肉厚で、噛みごたえがあります。中に旨味が詰まっていて、焼いても蒸しても絶品です。
東京などでもハマグリはありますが、大きさも風味も段違い。地元の人からも「いろはといえば魚、そしてハマグリ」と言っていただけることが多いです。

Q.若い世代への魚文化の伝え方にも力を入れているそうですね。
はい、最近は若者の魚離れを感じています。うちのアルバイトでも「刺身は食べたことない」「苦手」と言う子が多いですが、8割は「おいしい」と言って食べられるようになります。
新鮮な魚には臭みがないので、初めての方には驚かれるんです。小さなお子さん連れの家族には生きた魚を見せたり触ってもらったりして、「命をいただく」体験を大切にしています。
Q.提供されるお酒にはどんなこだわりがありますか?
日本酒や焼酎は、季節ごとの味わいを楽しんでいただけるようにしています。十四代や森伊蔵などのプレミア酒に加え、地元・茨城の愛友酒造さんのお酒も扱っています。
メニューに載せていないものもあって、お客様の好みに応じてお勧めを変えることもあります。料理とのペアリングも、聞かれたらその場で提案させていただくスタイルです。

Q.空間づくりについて教えてください。
この地域は個室を好まれるお客様が多いので、地域性に合わせて13の個室を用意しています。
ただし居酒屋としての「活気」も大切にしていて、営業中はスタッフみんなで元気よく接客しています。居酒屋の原点である「にぎやかさ」と「くつろぎ」を両立させることを心がけているんです。
Q.特に印象に残っているお客様のエピソードはありますか?
「なにを食べてもおいしかった」「こんなにいい店が田舎にあるなんて」と言われた時は、本当に嬉しかったです。
遠方から来られたお客様が笑顔で帰っていかれるのを見ると、やっていてよかったと思いますね。
Q.今後、お店として挑戦したいことがあれば教えてください。
鹿島のハマグリや新鮮な魚を、もっと多くの方に知ってもらいたいと思っています。あやめ祭りや地元イベントにも積極的に参加して、地域全体を盛り上げていきたいです。
Q.最後に、今後初めて「酒膳 いろは」さんに訪れる方へのメッセージをお願いします。
「いろはと言ったら魚でしょ」のキャッチコピーの通り、まずはお魚を味わっていただきたいです。生きた魚をその場でさばいた新鮮な味わいは、スーパーとは全く違います。
もちろん、野菜や他の料理にも力を入れているので、どんな方にも楽しんでいただけるはずです。
ぜひ気軽にお越しください。
中根さん、本日は素晴らしいお話をありがとうございました!