村田農園

農業をかっこよく、次の世代へ
村田和寿さん
戦前から三代続く農園です。親から子へと受け継がれてきた農業への思いと、家族を支えてくれたこの土地への感謝を胸に、私たちは「家族のように大切に育てたイチゴ」を届けています。
イチゴを使った特別なドリンクや体験も提供し、人と人、心と心をつなげる場所を目指しています。
これからも「農業をかっこよく」。次の世代が誇れるような場所を作り、鉾田を美食材の街として全国に発信していきます。
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- ハティハティ
- イチゴ
Q.まず、村田農園さんの成り立ちやご家族の歴史について教えてください。
村田農園は私で三代目になります。
戦前に祖父がこの地を開拓し、もともと山林だった場所を切り拓いて畑にしました。
祖父は「おかご」という畑で、もち米や落花生を育てていたんです。
父は農業高校で学び、ハウス栽培を始め、メロン作りからスタートしましたが、冬の収入がなく困っていたときに「イチゴをやってみよう」となり、イチゴ1本に切り替えました。
今では12月から5月まで収穫できるイチゴを栽培しています。
Q.長男として家業を継ぐ決意をされたきっかけはなんだったのでしょうか?
18歳のときに「自分が継がなければ」という気持ちが強くありました。
家はあまり裕福ではなく、10歳のころに家を建て始めたものの、資金が尽きて倉庫で暮らしていた時期もあります。
倉庫は物を置くための場所なので隙間風が吹き込み、寒い中での生活でした。
そんな中、親を助けたい、家を守りたいという思いが強くなり、長男としての責任感から農業を続ける決意をしました。


Q.鉾田という土地でイチゴ作りを続ける意義はどこにあると思いますか?
鉾田は自然が豊かで、土や環境がとても良い場所です。
ただ「イチゴの街」というイメージはまだ弱いので、ここでイチゴ作りを続けることで、鉾田の魅力をもっと広めていきたいと思っています。
地元の子どもたちや若い世代が「農業ってかっこいい」と思えるような場所にしていきたいです。
Q.村田農園さんのイチゴ作りの特徴やこだわりについて教えてください。
「イチゴは家族同然」という思いで、1粒1粒を丁寧に育てています。
農薬も最小限に抑え、虫には別の虫を使うなど自然の力を活かした方法で対応しています。
また熟度基準をしっかりと設け、収穫の際は必ず両手で摘み、傷がつかないよう細心の注意を払っています。
傷んだものは一切パックに入れず、加工用に回し、お客様に1番いい状態のイチゴを届けることを大切にしています。

Q.併設のハティハティラウンジという場を作ろうと思ったきっかけは何だったのでしょうか?
インドネシアの実習生たちが農園を支えてくれている中で、「心と心をつなぐ場所を作りたい」という思いが強くなりました。
ハティハティはインドネシア語で「心」という意味で、そこから名前をつけました。
イチゴをきっかけに人が集まり、ドリンクを通じて楽しんでもらえる場所を作りたいと思い、ラウンジスタイルを導入しました。

Q.ハティハティで提供するドリンクにはどんな特徴がありますか?
サザコーヒーさんとコラボして世界一高いコーヒーを使ったり、生のイチゴをふんだんに使ったスムージーや、白イチゴを使った特別なドリンク、酵素入りのイチゴサイダーなど、ここでしか味わえないメニューを作っています。
素材そのものの良さをダイレクトに感じてほしくて、冷凍ではなく生のイチゴにこだわっています。
Q.農園を通じてお客様からいただいた印象的な言葉やエピソードはありますか?
東京から来られたおじいちゃんおばあちゃんが「直接はなかなか来られないから送ってほしい」と言ってくださったことや、お父さんに贈りたいと毎週のように娘さんが買いに来てくれた話がとても心に残っています。
また、イチゴを手に取った方から「こんなにこだわって作っていたなんて知らなかった」と感動の声をいただけると、本当にやっていて良かったと思います。
Q.最後に、鹿行さんぽを見て村田農園に行きたいと思った方へメッセージをお願いします。
鉾田は美食材が集まる街です。ぜひ1度遊びに来ていただいて、おいしいものをたくさん食べてください。
そしてそのついでに村田農園にも立ち寄っていただけたら嬉しいです。
イチゴはもちろん、これからも地元の食材を使った新しい楽しみを作っていきたいと思っています。
村田和寿さん、本日は素晴らしいお話をありがとうございました!