2025年11月27日(木)、潮来市のイタリアンガレージにて、「お寺で考える株式投資 ― 詐欺から身を守り、インフレに備える智慧 ―」を開催しました。
今回の企画は、Instagramのアカウントで副住職のなりすまし投資詐欺アカウントが発見されたことをきっかけに、「正しい知識を共有できる場が必要だ」という思いから生まれたものです。
おいしい食事を楽しみながら、気軽な雰囲気で投資について学べるスタイルに「堅苦しくなく安心して参加できた」という声もありました。
今回登壇したのは、宝瑞院副住職の沼田榮昭。楽天、サイバーエージェント、livedoorなど複数企業の上場を支援してきた経験を持ち、投資やマネーリテラシーに深く精通しています。当日は、「投資詐欺の見分け方」「インフレ時代に備える資産の考え方」「お寺で投資を語る意味」「初心者のための一歩目」など、多方面から学びの種となるテーマが語られました。


印象的だったのは、投資の話でありながら何度も触れられた「心」という視点です。値動きに揺れる感情、焦り、比較、迷い。それらは仏教や瞑想が向き合う領域と深くつながっています。「投資は、知識だけでなく心の姿勢が問われる」という言葉に、多くの参加者が静かに頷いていました。
参加された皆様の投資歴は初心者から、4〜5年続けている方まで幅広いものでしたが、沼田はすべての質問にひとつひとつ丁寧に向き合い、誰も置いていかない学びの時間が流れていました。終了後には「今日で投資のイメージが変わった」「まず行動してみたい」といった声が多く寄せられ、実際に翌日証券口座を開設した参加者もいたほどです。
初めて学ぶ人も、すでに経験がある人も、それぞれの視点で気づきが生まれ、表情が明るく変わっていく光景が印象的でした。笑い声があり、質問が生まれ、学びが行動につながる、そんな時間となりました。

今回の会は、「お金の知識」だけでなく、「自分と未来を守る智慧」を考えるきっかけとなった、温かく学びのあるひとときでした。今後も宝瑞院では、心と暮らしの両方に寄り添う学びの場を育てていきます。
